エアラインESを作成するための工夫(1)
公開日:2021年10月12日
エピソードを交える必要がある設問とその理由・注意点。
今回から、ESを作成していくための具体的な工夫や方法について、お話をします。
Word等による文章の作成
ESの作成段階では、Word等で作成していきます。
「Wordで作っていくのは当たり前だよね。」と言われそうですが、Wordで作成することにより、作成した文章の文字数の把握や手直しが速いといった時間効率の観点からもお勧めです。
設問に文字数の制限がある場合は、Wordで、1行の文字数を40字にするなど固定をしておくと長めに作成した文章から何行、何文字程削ればよいかが分かりやすくなります。
私の個人レッスンでESの添削をする場合、Wordで作成したものをメールで送付してもらっています。
添削結果による修正も、Wordで行い、まずは、Wordで回答文章を完成させてしまいます。
そして、WEBに入力するES提出の場合は、Wordで作成した文章をコピーして貼り付けます。
手書き郵送の場合は、Wordで作成したものを一言一句、ESに転記をして、ESを完成させます。
手書きのESで枠内に回答する場合
ESの設問の文字数が決まっていない手書きの回答枠内に収めて記入する場合は、その回答枠から何行で作成するか、また自分の文字の大きさから1行何文字程度となるかを計り、設問ごとに何文字程で書いていくかカウントします。
そしてWordの1行の文字数をその回答枠の1行の文字数に設定をしておきます。
手書きのESの場合、設問によっては、回答枠が狭いものもあります。
読み手が見やすい文字の大きさにすることを意識するあまり回答枠内の行数を減らしてしまうと記入できる文字数が少なくなり、読み手(採用側)に伝える情報量が不足してしまいます。
そこで、回答枠が狭い場合などは、特に、記入する1文字を縦長にするなど文字の大きさを工夫して、文字数を確保していくようにします。
エピソードを準備する必要がある設問
以前、「通過する応募書類を作成するには(1)」でもご案内した通り、ESの設問には、採用側の「設問の意図」があります。
その採用側の「設問の意図」が、以下の3つの場合は、エピソードを準備します。
①人間力(強み・能力、得た学び)
②サービスマインド(おもてなしの心)
③人間性(性格・タイプ)
この3つは、自分の育った環境やこれまでの人生経験などから養われたものです。
また、どの程度のサービスマインドを自分は有するか、自分の強みや能力は、どれ程のレベルのものか、こうした程度やレベルを読み手(採用側)に伝えていくことが難しいものです。
そこで、この3つは、それを立証するエピソードを盛り込んだ方が、読み手に、その程度(レベル)が伝わりやすくなります。
実例をあげます。
まず、人間力(強み・能力、得た学び)の場合です。
「強み・能力」を問う設問は、自己PR系のものです。
例えば、ESに「私の強みは、粘り強さです。」とあると、読み手(採用側)からすると、そういうのであれば、「粘り強さ」が強みなのだなと思いますが、その「粘り強さ」は、果たして、その企業に貢献できる程度(レベル)の粘り強さか知りたくなります。
書き手が「私の粘り強さは、10点満点中9点あります。」といったとしても、そもそも、その10点満点の程度が、人それぞれで違うため、採用側には伝わりません。
そこで、その「粘り強さ」を養ったエピソードを交えていくと、その内容から、どの程度の強みかが分かりやすくなります。
もう一例、サービスマインド(おもてなしいの心)の場合を挙げます。
ESに『私は、お客様の気持ちに寄り添った接客ができます。』とある場合、採用側は、「どの程度、お客様の気持ちに寄り添うことができるのか」が知りたくなるので、どの程度のものかを立証するエピソードを交えます。
『カフェでの接客のアルバイトでは、○○○のお客様に対し、私は○○○に気づき、そこで○○○と考えて○○○の接客に努めたところ、お客様から大変感謝されました。』
こうした自分のエピソードを交えることにより、そのサービスマインドの程度が、読み手(採用側)に伝わりやすくなります。
ただし、エピソードは何でもよいというわけではありません。
特に「サービスマインド」を立証するエピソードは、採用側に「それは当たり前だよね。」と思われるような接客エピソードは避けるべきです。
例えば、『カフェでのアルバイトでは、エアコンの真下のテーブルにお座りのお客様には、「寒くございませんか?」と常に声をお掛けして、ブランケットをお持ちすることに努めました。』といった内容は、確かにそうしたお客様視点に立った接客は素晴らしいですが、サービス業の社員の目からみると、「エアコンの真下のお客様にブランケットが必要かお声掛けをする」のは、当り前のサービスと受け取られかねず、就職活動で自分をアピールするためのエピソードとしては、やや弱く感じます。
エピソードは、その「程度」がみられるということを意識した上で、エピソードの内容を決めていきます。
設問の制限文字数の関係から、エピソードを詳しく盛り込むことができない場合は、簡単な概要のみを記入し、詳細は面接選考で問われた場合に答えられるようにしておくことで問題ないです。
次回も、ESを作成していくための具体的な工夫や方法について取り上げます。