通過する応募書類を作成するには(4)
公開日:2021年10月7日
ESの回答内容は、自分の考えを自分の言葉で書いていく。
通過する応募書類を作成するためのポイントとして今回は、ESの回答に対して、他の人と似たような一般的な内容ではなく、自分なりのものを作成していくための方法についてお話しします。
自分なりのES = 共感した企業の特長 + 自分の価値観
ESの回答で気をつけたいことは、その企業のホームページに載っている企業の特長(キーワード)を回答に散りばめて、そのキーワードに共感したからといった内容だけでは、他の人でも作れてしまい一般的でありふれたものになってしまいがちです。
自分なりのESを作成するためには、その企業の特長(キーワード)のどこに共感をしたのか、共感したということは、自分の価値観と合っていた、または、近いから共感をしたわけであり、その企業の特長(キーワード)に共感した理由として、自分の価値観も必ず内容に盛り込むようにします。
自分の価値観、考え方が入ると、他の人には書けない自分なりのESになります。
そして、その共感した自分の価値観は、生まれながらに持っているものではなく、これまでの自分の人生経験や育った環境などから養われたものであるので、設問の内容や必要に応じて、自分のその価値観が養われたエピソードもいくらか盛り込んでいきます。
価値観を問う設問
例年、ANACAやJALCAのESの設問には、受験者の考え方を問う設問が1つは入ります。
以下は、2021年と2020年新卒採用ESでの「価値観」を問う設問です。
2021年新卒採用
ANACA(設問2)
『あなたが心を動かされた出来事を教えてください。あなたにどのような影響を与えたのかも踏まえてご記入ください。』
JALCA(設問1)
『あなたらしさを表現する言葉と、その理由をご記入ください。』
2020年新卒採用
ANACA(設問2)
『将来の姿について想像したときに、あなたは人としてどうありたいですか。ANACAとしてのキャリアビジョンではなく、大切にしたい考えや価値観を教えてください。』
JALCA(設問2)
『あなたが共感するJALフィロソフィは何ですか。理由も含めてご記入ください。』
また、客室乗務職やグランドスタッフ(GS)の採用面接では、受験者が答えた内容(事象)に対して「どう思うか、どう考えるか」、「思い」や「考え」がよく問われます。
「思い」や「考え」を急に質問されると、たいていの場合は、うまく答えることができません。
その理由は、事実や状況について聞かれる質問と比較して、自分の「思い」や「考え」を聞く質問は、自分の内面を問う質問であるため、事前に整理をして把握していないと答えづらいです。
そこで、ESや面接選考でこうした自分の「思い」や「考え」を問われてもいいように、日頃から、自分が良いと感じたものやこだわりなどから、「どこにその良さを感じるのか?」「なぜ良いと思うのか?」「いつ頃からそうしたこだわりを持つようになったのか?」「そのきっかけは何か?」など、自問自答による自己分析を進めていき、自分の「こだわり」や「核となる価値観」をしっかりと把握しておくことをお勧めします。
そして、ESには「自分の考え」を「自分の言葉」で書くようにしていきましょう。
決して、他から借りてきた言葉ではなく、自分なりの言葉を用いてください。
そうでないと、ESの書類選考に通過した後の、面接選考で、ESの内容を詳しく聞かれたり、深堀されたりする質問への答えに窮してしまいます。
その意味でも、ESの作成は、ESに通過するためのものではなく、その後の、面接選考で耐えれる内容で作成をしていく必要があります。